桜が舞う頃に
夏休み★
別れたくなんかない。
別れたくなんかないよ。。。。



「充実した夏休みを過ごすように」
先生の締めくくりの言葉であたし達は立ち上がる。
もう、夏休みか。。。。
あたしは、あれから何回も考えた。



優也と別れた方がいいのかな。。。。。




けど、答えなんか出なかったんだよね。
「夏凜♪帰ろ??★」
萌があたしをのぞき込む。
「あ、うん★」
にっこりとほほえみ歩き出す。



あの上靴の事件からも嫌がらせは絶えなかった。
けれど、あたしの周りにはたくさんの人がいてくれた。
萌、梨亜、陽菜、翔、そして優也。。。。
あの上靴の事件の犯人はたぶん美衣と夏実。
口に出したらまたひどいコトされるだろう思って
あたしは誰にも言わなかったけれど。。。。



「はぁ・・・」
大きくため息をつく。
「どした??」
「いや、別に。。。♪」
「あのさぁ、夏休みぐらいはあいつらのことも嫌な思い出も忘れなよ??」
「うん。。」
忘れたくても忘れない。
あたしの頭からは一生消えない。
「おっ、ようやく来たよ♪」
玄関で待ちかまえていたのは梨亜、陽菜、翔、優也だった。
「何??待っててくれたの??」
「うん★これヵら、夏休みぢゃん??たくさん遊ぶ計画たてようよ♪」
「いいねぇ♪」
ノリノリの萌。
「・・・夏凜??」
「へ??」
「何か、あった??」
「何で??」
「笑ってないから。。。」
最近、あたしは笑わなくなった。
いや、笑えなくなった。
どんなに好きなお笑い番組を見ても笑えないんだ。
あたしの心はどうなっているんだろう。。。。。
「まっ、まぁさ、夏凜もイロイロ大変なんだし!!なッ??」
翔の言葉もあたしには聞こえなかった。
「。。。夏凜??」



もう嫌だよ。。。。

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