透明図
ピシッ!

三度、四度繰り返すうちについに堪えきれなくなり、お互い吹き出してしまった。

「サキー、しつこいんじゃない?」
サキの腰をつかみながら、話しかける。

「ゴメンゴメン、しつこいくらいが好きかなぁと思って」
にやけながら腰をそらす。
サキの長くきれいな髪から、いつものラベンダーの香りが広がる。

私はサキの心地の良い匂いをかぎながら、朝の幸福な一時を楽しんだ。
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