【短】ぼ−いふれんど
彼と一番最初に仲良くなったのはあたしだった。
きっと誰よりもあたしが最初に彼の魅力に気づき、そして、きっと誰よりも最初に彼の笑顔を見た。
無邪気そうに笑う彼は本当に子供のような人で、甘いお菓子が大好きだと言う彼のためにあたしはいつでも小さいチョコレートやクッキーを持ち歩くようになった。
「腹減ったー」
そう言う彼にお菓子を差し出したときの彼の笑顔があまりにも眩しかったから。
いつだってあたしがお菓子を持ってるのを知ってる彼が必ずあたしに声をかけてくるのを知っていたから。
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