水中鉄道の夜2-終着駅-
お客様なんだからと、先に入らせてもらった俺は、お風呂から出てくる枝実さんを待ってTVを観ていた。
素顔になった枝実さんがキッチンの方から顔を出す。
「トール君、何か飲む?」
「もう、出たんですか? そんなに焦ってお風呂から出てこなくても良かったのに・・・、じゃあ、コーヒーを」
「はーい」
へぇ、枝実さんって化粧を落としてもあんまり変わらないんだ。
ほんの少し華やかさが落ちたぐらいで、逆に大きな瞳が目立つ。
しかもキッチンに引っ込んだ枝実さんはひよこ柄のパジャマだった・・・。
あんな子供っぽい柄を着て、逆に似合うのもある意味すごい。
「・・・トール君の私服って初めて見るね。やっぱり私服の方が年齢が上がって見えるかも」
コーヒーを2つ持って枝実さんが俺の前に座る。
『はい、どうぞ』とコーヒーのマグカップが差し出され、俺はお礼を言ってそれを受け取った。
今の俺は、濃いグレーのV首のニットに、Gパンって格好だった。
明日出かけるのに制服じゃまずいからと、すぐ近くの店に服を買いに行ったのだ。
素直な感想を述べる枝実さんに思いっきり意地悪したくなる。
「そのパジャマ、よく似合いますね。ひよこ柄なのがまた特に、枝実サンにはとっても似合いますよ」
「なっ」
童顔を気にしている枝実さんらしく、俺の言葉にむっとしたように顔を背ける。
少しぷくっとふくれた横顔が可愛い。
パジャマの袖が長いのか、手が少し隠れている。
そんな両手でグカップを持っていると、ヒヨコ柄のパジャマのせいもあってよけいに幼く見えてしまう。
「童顔に見えるから困っているのに・・・、デキル社員に見せるのも大変なんだよ?」
「俺はまだ学生で、枝実サンの大変さは全然判らないけれど、でも、一生懸命お仕事しているんですよね? だったら、それで充分なんじゃないですか?」
「・・・うん、ありがとう」
俺の言葉に、にこっと枝実さんが微笑む。
素顔になった枝実さんがキッチンの方から顔を出す。
「トール君、何か飲む?」
「もう、出たんですか? そんなに焦ってお風呂から出てこなくても良かったのに・・・、じゃあ、コーヒーを」
「はーい」
へぇ、枝実さんって化粧を落としてもあんまり変わらないんだ。
ほんの少し華やかさが落ちたぐらいで、逆に大きな瞳が目立つ。
しかもキッチンに引っ込んだ枝実さんはひよこ柄のパジャマだった・・・。
あんな子供っぽい柄を着て、逆に似合うのもある意味すごい。
「・・・トール君の私服って初めて見るね。やっぱり私服の方が年齢が上がって見えるかも」
コーヒーを2つ持って枝実さんが俺の前に座る。
『はい、どうぞ』とコーヒーのマグカップが差し出され、俺はお礼を言ってそれを受け取った。
今の俺は、濃いグレーのV首のニットに、Gパンって格好だった。
明日出かけるのに制服じゃまずいからと、すぐ近くの店に服を買いに行ったのだ。
素直な感想を述べる枝実さんに思いっきり意地悪したくなる。
「そのパジャマ、よく似合いますね。ひよこ柄なのがまた特に、枝実サンにはとっても似合いますよ」
「なっ」
童顔を気にしている枝実さんらしく、俺の言葉にむっとしたように顔を背ける。
少しぷくっとふくれた横顔が可愛い。
パジャマの袖が長いのか、手が少し隠れている。
そんな両手でグカップを持っていると、ヒヨコ柄のパジャマのせいもあってよけいに幼く見えてしまう。
「童顔に見えるから困っているのに・・・、デキル社員に見せるのも大変なんだよ?」
「俺はまだ学生で、枝実サンの大変さは全然判らないけれど、でも、一生懸命お仕事しているんですよね? だったら、それで充分なんじゃないですか?」
「・・・うん、ありがとう」
俺の言葉に、にこっと枝実さんが微笑む。