七瀬ちゃんの初恋
『どうしよう…これに乗れなかったら、遅刻…』
あたしが言うと、ショウはしばらく考えてから、あたしを見て笑った。
「よしっ。サボろっか」
『…え??』
「こうして会えたのも、何かの縁だしね?うん。決定ー!!」
ショウは勝手に決めると、あたしの手を引いた。
ドキッ……
やだ、なんか胸が痛いし……
内側から痛くなるこの感じ、何だろう……
ショウに手を握られて、あたしは改札を出た。
せっかくの420円が無駄になっちゃったけど…