【短】おかえり
そう言って見えなくなるまで彼の背中を見つめた。
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その日の夜。
玄関のドアが開いた音で目が覚めた。
どんどんと近付いて来る足音。
私は寝室のドアに背中を向け寝たフリをする。
寝室のドアの前で消えた足音。
それと同時にゆっくりと開くドア。
そして再びその足音は私の寝ているベッドへと歩み寄る。
そっと布団をめくられる。
スッと身体を滑り込ませ私を引き寄せる。
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