ファミコンの話
小学生の俺には夏休みというものがあった。
どんな小学生にも夏休みはある。
両親が仕事に行って兄貴も友達の家に遊びに行くので、結果は暇を持て余した俺が家で何もすることがなくモヤモヤしていた。
「暇だ・・・」
ビデオもなくTVもつまらない、漫画も読みつくした、宿題なんてやるつもりは毛頭ない。
「暇だ・・・暇だ」
あまりにも暇だったので近くの畑で枯れた草に火をつけて燃やして遊んだ。
あやうく大火事になるところだった・・・・。

そんな俺を救ったのがやはりファミコンである。
昼頃に近所の家に行っては夕方までゲームをする。
いちばんハマったのが「キン肉マン」というプロレスのゲームだった。
とにかく毎日毎日、キン肉マンをやった覚えがある。
おそらく両親も近所に迷惑をかけていると思ったのだろう。
ついに小学3年のクリスマスの時にファミコンを買う計画が立ったのだ。
隣町のデパートにファミコンを買いに行ったのだ!!


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