あいつとわたし
第一章 再開

転校生

今日は嫌な夢を見た。
内容は覚えていないけれど・・・。

何かが起こりそうな予感がする。




「おはよー・・・?」

教室がいつもより少し騒がしいような気がする。

「あっ、おはよ」

そういって駆け寄ってきたのは、クラスで一番仲の良い星野奈々だ。

「何事?何かクラス騒がしくない?」

気になっていたことをさっそく聞いてみた。

「うん!今日転校生が来るみたいなの!」

普段大人しい奈々も他のクラスメート同様、かなりはしゃいでいるようだ。

「へぇー、珍しいね転校生なんて。」

あまり気のない返事をした直後チャイムがなり、先生が入ってきた。

「もうみんな知ってるかもだけど、今日は転校生がいます。」

先生のその言葉に、教室から歓声があがった。
“入ってきて”という先生の呼びかけとほぼ同時に、男の子が一人入ってきた。
少し長めのさらさらとした癖のない髪。涼しげだけど、どこか意地悪そうな目元。



誰かに似てる・・・??見た瞬間そう思った。
でも思い出せない。


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