あいつとわたし
・・・ここどこ・・保健室・・・?


気がついたらなぜか美春はベッドの上に横たわっていた。
ベッドはカーテンで囲まれていて、周りが見えない。

「相変わらずとろいんだな~」

突然カーテンが開き、智哉が現れた。

「なんでわたしこんなとこに・・・」

「ボールが顔面にあたったんだろ。」

「そーだっけ・・・」

覚えていない。でも顔がちょっと腫れている。

「ほらっ」

智哉がタオルで包んだ保冷剤を投げてきた。

「わ・・ありがと。」

何この人・・わたしのことけなすくせに、優しい・・・?
やっぱりこの人のこと昔から知ってる気がする。
でも誰?

「頭でも打った?これ以上馬鹿になったらやばいよ。My下僕777号?」

智哉の声でわれに返った。

「はぁ!?うるさいなっ!」

ちょっと見直したとたん憎まれ口・・・ていうか今この人なんて言った!?





 My下僕777号




「山田・・智哉・・・」

「なにもしかして俺のこと思い出した?」



思い出してしまった

嫌な記憶が戻ってきた

思い出さないよう今までずっと心にしまってきたのに








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