白死
戦闘開始が近づいてきたのだろう。
大佐も含めピリピリとした空気で包まれている。
自然と私も緊張し始めた。

みなの緊張がピークにたっしたとき、

「で、伝令です。」

不意にこの一言が場に響き渡った。
あるものは驚き、あるものは安堵をしている。
が、ただ一人、顔を真っ赤にし怒りに震えいるものがいた。

「こんな時に貴様は何を考えている。戦闘前で皆がいい感じに緊張しているというのに。」
「そ、それが。」
「何だ、言ってみろ。くだらん理由だったらしばき倒すからな。」

「敵兵およそ三百、全て全滅しております。」

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