続:お嬢様☆執事
「じゃあね」
「沙羅、さようなら」
「バイバイ。また来てね!」
玄関で創也たちを見送る。
「美羽様、創也様、お車ご用意しております」
沙羅たちの目の前に現れたのはある執事。
「麻紀、ご挨拶して」
…麻紀。美羽の執事だ。
「私美羽様の執事をしております。麻紀和樹[マキカズキ]と申します」
麻紀って苗字だったんだ。
「麻紀、行こう」
あのときのように美羽が麻紀の手を引っ張る。
「創也の執事は?」
沙羅と創也、二人になった。
「俺?俺の執事はいないよ」
「…めずらしいんだね」
執事がいないなんてあんまり聞かない。
「あ、そうだ」
まだ着替えていなかった着物の首元から何やら取り出す沙羅。