続:お嬢様☆執事
『お前は親のいいなりかよ。俺も一応、知ってる。血、つながってないんだろ?そもそも、お前の親はお前をただの金稼ぎ道具としてしか使ってない』
「もうだまってくれ…」
里斗の抑える力が少しだけ弱くなった。
「お前に俺の何が分かるってんだよ。確かに血はつながってない…」
何強がってんの?ホントは図星なんでしょ?
里斗の体はかすかに震えていた。
『…わかったから』
「?」
『里斗に譲る。それでいいんだろ?』
創也の声が優しく温かいものになった。
「…!?」
『父さんを殺されちゃ困るし、沙羅も奪われても逆に俺が復讐すると思うからね』
冗談っぽく、本気っぽく…そう創也は言った。
「創也…」
『沙羅は助けられるとして…。父さん、どうにかしないとね。譲るって言っても…ね』
おそらく今、創也は苦笑いをしただろう。
やっぱり創也はすごいね…。