続:お嬢様☆執事
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沙羅は家に帰り、自分の部屋でボーッとしていた。
あれから、みんなにあのことを伝えてみたけど、ある人は涙を流していたり、ある人は安心したような表情を見せたり…。
きっと、みんな心の中で里斗のことを心配していたんだと思う。
そして、里斗が社長になることに反対する人は誰もいなかった。
でも、ハッキリとした気持ちではなかった。創也がいるから。
譲るって言ったけど、創也はどうなるの?お父さんやお母さんが築いていった会社だよ?確かに今の社長は創也だけど…。
ちょっと無責任すぎるって思っちゃう。…でも創也のことだから何か秘策でもあるのかな。
分かんないや。
沙羅はハァーと息を吐き出してベットに倒れた。
プルル…
携帯が鳴った。
ディスプレイを見ると“創也”の文字が。