続:お嬢様☆執事

――

沙羅は家に帰り、自分の部屋でボーッとしていた。



あれから、みんなにあのことを伝えてみたけど、ある人は涙を流していたり、ある人は安心したような表情を見せたり…。



きっと、みんな心の中で里斗のことを心配していたんだと思う。



そして、里斗が社長になることに反対する人は誰もいなかった。



でも、ハッキリとした気持ちではなかった。創也がいるから。



譲るって言ったけど、創也はどうなるの?お父さんやお母さんが築いていった会社だよ?確かに今の社長は創也だけど…。



ちょっと無責任すぎるって思っちゃう。…でも創也のことだから何か秘策でもあるのかな。



分かんないや。



沙羅はハァーと息を吐き出してベットに倒れた。



プルル…



携帯が鳴った。



ディスプレイを見ると“創也”の文字が。
< 90 / 106 >

この作品をシェア

pagetop