隣の犬耳王子


「っ!!!」


腕を掴まれた僕は
とっさに腕を
振り払った。


「…気付かないの?」


「…え?」


僕は何が何だか
わからなくなった。


「…幼なじみの顔
忘れちゃった?」


クスクス言いながら
僕の顔を覗き込む
メイドの顔は、見慣れた
幼なじみの顔だった。


「…ユキっ!!
こんなとこで
何してるの!?」


エヘヘと笑うユキは
女の子にしか見えない。
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