生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


「ねぇ、千紗」

「何?雄太郎」

「俺、来てよかったの?愛の巣に」

「いいのよ。タツキから話聞いたって信憑性がないわ」

「信憑性がないって……」

「信頼はしてるわ。もちろん。だけどね?異母兄弟っていきなり言われて信じる?」

「信じてないの?」

「信じてるわよ?」

「は?」

「タツキと雄太郎が異母兄弟ってことも、とても仲が良いってことも」

 意味が分からない、といった面持ちで、私を凝視する雄太郎に手のひらをヒラヒラさせる。

 ハッと我に返る雄太郎に一度微笑み緑茶の入ったマグカップを渡した。

 二つのマグカップを持ち、リビングのソファーに座っているタツキにコーヒーの入ったマグカップを渡す。

「ありがとう」

 微笑むタツキの左側、一人掛けのソファーに座り紅茶の入ったマグカップに口をつける。


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