生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
やきもちは妬かない主義なのよ?!
卒業式の打ち合わせもしつつ、学期末テストの対策もしなければならない時期に。
生徒会室には、いつもの四人が仲良く机に座っている。
ほら、学期末のテストって結構自分のことだけでいっぱいいっぱいじゃない?
なのに、あの子ったらいつものように私を頼ってきたのよ。
「ちぃ……分かんない」
「どこが?」
「ここ……。そう、このスーガク」
この忙しさで私の苛立ちがピークに達しているのを感じとったのか、ミドリは申し訳なさそうに聞いてくる。
そんなところも、また、可愛いんだけど。
ミドリに解き方を良く砕いて説明すると、徐々に表情が明るくなってきた。
分かってるんだか、分かってないんだか。
お願いだから、一度教えたことをどこかに置いてきたんじゃないかって心配になるほど、短時間で綺麗さっぱり忘れないでほしいんだけど。