生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
「あ、やったことある!この問題!!」
「当たり前じゃない。
この問題に似たようなのを2時間前に教えたもの」
「ウッソだー!!あたしは、そんなニワトリみたいな体質じゃないもんっ」
「だったら、2時間前に教えたその数学のプリント、もう一枚あるからもう一回やってみなさいよ」
「あ、あたし!体育の勉強でもしようかなぁ」
「昨日も言ってたわよね?
ミドリ、実技も大切だけどそれよりも大切なものくらい分かるでしょう?」
「う"………」
「赤点だけは許さないからね」
私の前で泣き泣き数学のプリントに取り掛かるミドリの隣には、机に突っ伏して寝ている雄太郎。
持っていたシャーペンで頭を突いてみるが、起きる気配がない。
まったく雄太郎は……。
せっかくの土日を、卒業式の打ち合わせではなくテスト勉強に回してるっていうのに。
私だって、送辞とか色々考えなきゃなのによ?
タクと二人で勉強を教えてあげてるのに、なんなのよ、この態度は。