生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 少し困ったように微笑み、私の頭を撫でながら「しょうがないなぁ」と言いながら、甘いキスが降ってきた。

「これで許してあげる」

「もうっ」

「足らない?」

「た、足りてるわよっ!!」

 急いでベッドから降り部屋を出て玄関へと向かう。

 途中、葛城さんにコマチをマンションに連れていくことを話し餌等必要なものを車に詰む。

 膝の上に乗るコマチの頭を撫でながら、ハンドルを握るタツキの横顔を見つめる。

「欲情しちゃった?」

「……しないわよ。ねぇ、タツキ。タツキも、やきもちって妬くの?」

「まぁね」

「ふーん。なんか、以外」

「そう?千紗の方が以外だと思うけど?」

「……私だって」

「ん?」

 「私だってタツキが、離れて行きそうで不安なんだから」なんて、言ったらタツキはどう思うかしら?

 ちょうど赤信号で車が止まったのを見計らいタツキの頬に触れるだけのキス。

「え?千紗?」

「嫌よ?私から離れちゃ」

 これだけで伝わるわよね?

 だってタツキだもの。

「仕方ないから今日は……いいわよ?」

「言われなくても」

 私の頭を撫でながら「楽しみだね」と、口元に妖しい笑みを浮かべた気がしたけど無視を決め込んだ。


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