生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


「なぁんだ。良くあるパターンじゃないんだぁ。……そうだよね。セートカイチョウ、林くんと噂あるもんねぇ」

「「はあっ?!!」」

 思いがけないことを口走られたのか、千紗と雄太郎は同時に立ち上がり、目を合わせる。

 ……なんか、悔しいんですけどっ。

「だってぇ、1月の真ん中くらいに一緒に帰ってたでしょ?それに、よく二人で校内うろついてたじゃん」

 1月の真ん中……?

 あぁ、あれか。
 千紗と雄太郎が友達だと初めて知った日。

 で、校内うろついてたのは……何でだ?

「まぁ、いいんじゃない?お似合いだと思うよぉ!じゃ、奏子はお家に帰ろーっと。せんせぇ、バイバイ!」

 下着が見えるんじゃないかってほど短いスカートを揺れさせながら、生徒会室を出ていく奏子さん。

 どっと、疲れが……。

 ミドリさんは知ってるみたいだけど、雄太郎と卓也くんの視線が……。

「タツキセンセー、コマチって誰?」

 ほら、ね?
 こう、目を細めて「浮気かあ?」みたいな、詮索するような目っ!!


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