生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
どうやら少し怒っているらしい。
もともとは、自分が言わなかったのが原因だったくせに。
突如、軽快な音楽が生徒会室で鳴り響いた。
その原因は、千紗のポケットに入っていた携帯だったらしく、画面を見た千紗は顔をしかめた。
「……何よ。そんなに連呼しないでちょうだい。迷惑よ、この色男がっ。
……は?知ってるわ、だから?うるさいわねっ、分かったわよ!祥也でしょ?」
……祥也って、確か……、雄太郎の女装を見破った子だ。
あの、何もかも完璧みたいなヤツ。
「で?何なのよ。私だってそんなに暇じゃ……、は?私を何だと思ってらっしゃるのかしら?
……生徒会も生徒会長もアンタのために人探しなんてしないわっ!!
はあ?まだ、言う気でいるの?だいたいねぇっ、祥也の方が人脈すごいんじゃなくって?!
しらばっくれてんじゃないわよっ!!アンタの電話帳に何十人の女の子の連絡先が入ってるでしょうがっ!!
まず、私に聞くんじゃなくて、地味に自分の電話帳から探してみなさいよっ!!」
一気にまくしたて、おもいっきり電話を閉じた。
……物凄く不機嫌なんですけどーっ!!
祥也くん何やってくれちゃってんだよ!
俺、千紗と祥也くんの関係がめちゃくちゃ知りたいのに、これじゃ聞けないでしょっ?!