生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 一緒に買いに行って選んでもらおうかなぁ、なんて考えていればあっという間に千紗の誕生日前日。

 ちょうど、千紗の誕生日が土曜日だということもあり、俺は風呂上がりで髪を乾かす千紗に近づいた。

「……何、企んでるのよ」

「別に?俺が、髪、乾かしてもいい?」

 不審そうに鏡越しに俺を見る千紗は、こくりと小さく頷いた。

 半乾き状態の髪に指を通しながら乾かす。

「ねぇ、千紗」

「……ん?」

「指輪、ネックレス、時計、財布、服、俺からの愛。今どれが一番ほしい?」

「お財布と服以外、いらないわ」

 “俺からの愛”もいらないんだ……。

 さりげなく選択肢に入れてみたのになぁ……、っていうか普通、未来の旦那の愛をいらないって言わないよね?


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