生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
そんな中携帯がブルブルと震えていることに気づいた。
だが、両手で千紗を抱えているため携帯に触れることすらできない。
とりあえず千紗を寝室にあるキングサイズのベッドに寝かした後携帯のもとへと向かう。
携帯を開き誰からだったのか確認し、かけなおした。
『はーい』
三度目のコールで明らかにも「待ってました!」という軽い返事が返ってきた。
「さっき出れなくてごめん」
『千紗をあんあん言わせてた?』
冗談混じりのその声の主に「あぁ、そうだよ」と言えれば良かったのだが、言ったところでどうせ嘘だと見破られるだろう。
「ハハッ……。見事にすっぽかされたよ」
『千紗もやってくれるね。今日、生徒会で疲れちゃったのかな?』
「だったら、お前の所為だろ?雄太郎くんよ。
せっかく楽しみにしてたのにさ、俺が風呂から上がってきたら寝てたんだよ……」
『それは困ったね。……寝込み襲う?』
「そんなことしたら婚約解消されるな」
『それだけじゃ済まないと思うけどね』
「まぁな。
それで、俺に何か用?」