生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 ボスッとベッドに飛び込み、柔らかい布団に顔を埋める。

 4年前………か。

 俺と再び出会う前、だよな?

 紗葉のことは嫌いだけど、言っていることの信憑性はそれなりに高い。

 高校の時だって、誰と誰が付き合ってるという噂を紗葉の口から聞くと、それは事実だと、結構有名だったほどだから。

 となると、千紗のことも……。

 まあ、信憑性は高いだろうけど、繋がりがイマイチよく分からない。

 考えることに飽きてしまった俺は、耳を澄まして千紗が味わってきた感覚を体にしみ込ませる

「早く帰ってこないかな……」

 同棲がきっかけで付き合い始めたからなのか、こうやって離れることもあまりなかった。

 あったとしても、千紗の修学旅行だけど、期間が決まっていたし。

 今回みたいに、突然離れていつ帰ってくるか分からないのは初めて。

 だからだ。

 こんな寂しくて、会いたくて、抱きしめたいなんて衝動に駆られるのは。

「俺、女々しいな……」

 弱々しく零した言葉は、千紗の匂いがする柔らかい布団に吸い込まれた。





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