生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
「てかさ、千紗ってユウとデキてたんだな。ユウが不憫だ」
「失礼ね、啓輔は」
「……千紗…」
「ほら、授業。始まるわ」
タツキと私のことを知っている祥也は、心なしか心配そうな顔してるけど、気にしないのよ。
手早く教科書とノートを持って、廊下に出た。
次の授業は数学。
4クラスある普通科を2クラスに分けて、さらにその2クラスを3つに分ける。
所謂、少人数授業ってやつ。
運良くなのか、雄太郎とミドリと私は同じクラス、まぁ赤点の二人と同じクラスってどうかと思うけど。
それに、隣の校舎まで行くのが面倒なのよね。
睡眠不足からなのか少し頭が痛む。
うっかり授業中に居眠りしないといいけど、なんて考えながら人気(ひとけ)がなくなった廊下を闊歩する。