生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


「ああ、岩佐ならさっき追い出した。林はどこも悪そうじゃないな」

 なら教室戻れ、と冷凍庫から氷を取出し袋に詰める石谷先生が言った。

 手渡されたその袋にタオルを巻き、頬にあてる。

「俺は……お腹痛いかなぁ」

「だったら、そこ座っとけ。
で?林と坂桑って付き合ってるんだろ。痴話喧嘩か?」

「俺と千紗がケンカするわけないでしょーがっ」

「そういえば、さ。お前らのことが好きだった生徒からの相談が面倒なんだけど」

 カタカタとパソコンのキーボードを打つ音が響く。

 本当に面倒くさそうに私と雄太郎を交互に見る石谷先生は、ふっと鼻で笑ってみせた。

「それと、あのバカでロリコン教師から」

「えっ?!」

 声を上げたのは私。

 だって、バカでロリコン教師ってタツキのことよねぇ?

 おかしいじゃないっ。

 どうして養護教諭の石谷先生が知ってるのよ!!


< 291 / 361 >

この作品をシェア

pagetop