生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 だんだんと温まってきた布団の中でうつらうつらしていると、ガラガラと誰かが保健室に入ってきた。

 石谷先生と誰かが話してるみたいだけど、それさえも子守唄のように聞こえてくる。

 心地よい眠りへと引き込まれる直前、シャーとカーテンが静かに開いた。

「……石谷ぁ、千紗どうしたの?」

「体調不良」

「ダイエットでもしてるのかな?なんか痩せた気がする」

「気のせい」

 タツ、キ……?

 すぐそばで聞こえるタツキの声に、私の脳は覚醒し始める。

 声が聞きたくて、抱きしめてほしくて、今一番会いたかった人。

 石谷先生とタツキの会話を聞くのが初めての私でも、そうとう仲が良いことが分かる。

「気のせいじゃないよ、絶対おかしい」

「馬鹿じゃねぇの?このロリコン教師」

「うるさい。一応気にしてるんだから。っていうか、8歳差はロリコンに入んないね」

「じゃあ、淫行教師」

「なりたくてなったわけじゃないっ」

 クツクツと喉の奥で笑う石谷先生。


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