生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


「いやよっ!それだけは、嫌!!」

「お仕置きって言っても、僕からの愛なんだから」

「あなたの歪んだ愛なんていらな……っ」

 パシンッ、と。

 やっと赤みが引いた頬に、再びジンジンと熱が集まる。

 怖くて。痛くて。
 でも、逃げたくない。泣きたくない。

「ほら、立って」

「いやっ」

 「立てって言ってるだろ」と佐野は、私の襟元を掴み無理やり立たせる。

 抵抗だと言わんばかりに、佐野の顔目がけて勢い良く飛んだ手のひらは。

 振り抜くことは出来ず、佐野に掴まれてしまった。

「お仕置きがひとつ増えたね」

 にやりと口角を上げる佐野の目は、息を呑むほど冷酷で。

 つーっと背中に汗が伝った。

 手早く私の両腕を頭上に、両足は佐野に踏まれて、自由が利かない。

 佐野から顔を背ける私の顎を空いている片手で捕らえ、暴力に近いほど、力任せに唇がぶつかる。


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