生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
「……タツキに殴られたの?」
「え、うん。まあね。よくある兄弟喧嘩ってやつ?」
「兄弟喧嘩って……。普通八歳年下の弟を殴る?っていうか、タツキ怒ったんだ……」
ってことは、私にも怒ってるよね?
だって、タツキと付き合ってることがバレそうとか嘘ついて、雄太郎との噂流したり。
挙げ句の果てには、タツキを利用して私は嘘をついた。
「……ダメだ。やっぱり、帰りたくない」
「ちょっ。それは困るって!」
「だって、よく言うじゃない?寝て起きたら怒りが半減してるって」
「そんなの聞いたことないよっ」
「今日は実家に帰って、また明日コマチを連れてマンションに来るのは――」
『ダメっ!!』
………え?
今、雄太郎の声と誰かの声がかぶったような……。
周りを見渡せば、マンションのすぐ下に私達はすでに着いていて。