生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


「千紗……大丈夫?体、だるくない?」

 タツキは、私をベッドに下ろすまでの少しの時間、頭を撫でたり、頬を撫でたり。

 優しく甘い声で、私の名前を呼ぶ。

 私をベッドに下ろしてからも、「寒くない?」などいつもと変わらない優しさ。

「……どう、して……?どうして、そんなに優しくするの?」

「どうしてって。俺はいつも優しいでしょ?」

「……そんなの、いらない……」

「そう?薄々は感じてたんだけど。やっぱりそうなんだ」

 ベッドの上で、向かい合うように座る私とタツキ。

 お別れの言葉なら、玄関でも良かったのに。

「ホントは俺、決めてたんだ。千紗の17の誕生日の時から」

 薄情な奴め。

 だったら、さっさと私なんか捨てれば良かったのに、どうして1ヶ月も延期し――

「俺と結婚して下さい」

 ………………。


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