生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 ………はああぁぁぁ?!!

「えっ?なに、意味分かんない。は?」

「何で、意味分かんないの? プロポーズだよ、プロポーズ!!」

「ちょっと待ってよ。別れ話じゃないの?!」

「は?なんで?!何がどうなったら別れ話になるのっ」

「だって!話し終わったら何も言わずにどっか行っちゃったじゃないっ。だから、てっきり私は……」

「ああ、さっきね。あれは、これを取りに行ってたんだよ」

 履いていたジーンズの後ろポケットから、紺色で正方形の箱を取り出した。

 パカッと両手で開けると、キラリと輝く一粒の宝石がついた指輪。

「………っ」

「ほらね。泣いたでしょ?だから、号泣しても話すって言ったでしょ?」

「……バ、カっ……紛らわしいのよっ」

 嬉しくて、嬉しくて。

 涙は枯れることを知らないってこのことと思い知らされるように涙が止まらない。


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