生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
どんなに待っても、甘いキスは降ってこない。
「………タツ、キ?」
目を開ければ、吐息が触れる至近距離で優しく微笑むタツキ。
「キス、したいね。だけど、さ。一応今後のために言っておくけど、俺怒ってるから」
「………怒ってるの?」
「当たり前でしょ?
どうして俺を頼ってくれなかったの? しかも、さ。作戦中だからって雄太郎と抱きつきすぎ」
「それは……」
「アイツの感覚残ってるんでしょ?だったら、それを全部俺に変えてあげる。だから―――」
タツキは私の唇を通り越して、耳元へと顔を近づけ。
「明日は学校休む気でいてね?」
優しく甘く、そして意地悪なタツキの声が頭に響いた。