生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
「今日、千紗とたっちゃん一緒に帰るの?」
「いや…分かんない。でも、千紗が嫌がるかもね」
「だろうね。
で、何で言ってくれなかったのさ」
「何を?」
「許婚が俺と同い年だってこと」
「あ……。いや、さ」
「ま、いっか」
中にいるのは、雄太郎とタツキ。
雄太郎がタツキのこと「たっちゃん」と呼んでいるということは、相当仲が良いらしい。
………この二人どういう関係?
何?
許婚が私だってことを言わなかった?
私が知ってもいいこと?
でも、私は一応タツキの妻になる予定なんだし。
手をかけたままだったドアノブをきつく握り音を立てないようにドアを引いた。
「あなた方どういう関係かしら?」