生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
「何で?何でよ」
「「え?」」
「あ、ごめん。」
「何?千紗。聞きたいことあるなら言って?」
凄く。凄く優しい目。
タツキってこういう表情(かお)するんだった。
なんか、聞き辛いじゃない。
「聞きたいことは山ほどあるわよ。
ココだと誰に聞かれてるか分からないわ。家、行くわよ」
「ごめん。千紗。誰んち?」
「私の家では不満かしら?」
「滅相もない」
机にあるファイルを掴み鞄の中へと滑らせる。
即答した雄太郎に微笑み「行きましょ」と声をかけた。
「え?二人、一緒に帰るの?乗ってかないの?」
「何を言っているんですか?長谷川先生?」
「たっちゃん。乗ってくわけないでしょ?あくまで、俺達は先生と生徒の関係でしょーが」
「そうだけどさ……」
「っていうことで、先に帰ってて」
タツキを残して生徒会室から出た、私と雄太郎は長い廊下に脚を進めた。