生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 辺りは真っ暗。

 お化けのひとりやふたり出てきそうなほど暗い。

「で?さっきはなんで俺のこと見てたのさ」

「タツキに似てないなって」

「そりゃあ、半分しか血ぃ繋がってないしね」

「でも、似てるとこもあるのよ」

「え?」

「身長以外、顔も体格も性格もまったく似てないわ」

「だろうね」

「でもね、ひとつだけ。ひとつだけ似てるなって思うのよ」

「……どこが?」

「器の大きさ」

 器の大きさだけは似てると思った。
 不思議なくらい、そっくりだなって。

 まぁ、ここしか似てるとこなんて探しても見つからないのだけど。


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