時には、こんな始まり方も
「マサ君と…朝起きたらホテルにいたの。」


私は店内に響き渡らない様に小声で話した。


「そっかぁ。良かったじゃん、おめでとう♪」

「おめでとうって!?」

「だって、念願叶ってそうなったんでしょ?しかも、全然大変な事じゃないじゃん。」


もー菜々ったら何をのんきな事言ってるのよ……。

私はため息をついて答えた。

「菜々ったら、だって私全然覚えてないんだよ?しかもこんな事になっちゃって、マサ君の彼女にばれたりしたら大変じゃん!?」


「は?」


携帯の向こうから呆れた菜々が洩らしたであろう声が聞こえた。



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