ボクと僕。
初めての期末テストも終わり、中学初めての夏休みは目の前だった




ある日珍しくタクミが話しかけてきた



「お前…週末、暇か…?」


誘われるなんて久々だった



もちろんもったいぶった顔をして



「何企んでんだよ?」


なんて聞いてやった



…ら。



「いや、隣り町の祭りじゃんか?久々だろ?」


この時期に行われる祭りが…確かにあった



毎年のようにタクミは誘ってくれて何度か行ったこともあった

二人して
出店で散々お小遣いを使い果たしたり…あまりいい思い出とは言えないけどね…





まさか今年も誘われるとは思ってなかったけど




「そうか。OK。行くよ」
これは仲直りのチャンスかもって、思った



そしたら
タクミが一瞬真面目な顔して



「じゃあ土曜12時。駅前な」


って言ってすぐ廊下に飛んでいった






表情が…気になったけど…


まぁ…いっか…
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