ボクと僕。
予想外の出来事にタイミングを外され

もうちょっとタクミを待ってみることにした




女の子も誰かを待っているようで…



って…



何も僕の隣りで待つこともないだろ…



っていうか


近い…




ま。彼女だって友達が来たらすぐに…





「あのぉ~…」


驚いた

話しかけられた


さっきので何か無くしたのか…?




「もしかして…隣りのクラスの…」

!?


…ああ…

よく見たら学年アイドルと化した上原ハルカじゃないか


同級生とは言え、話をするのは初めてだった


こんな声なんだな…



よく…わかったね。僕は君ほど目立つ人間じゃないのに



って…驚いた顔されてもだ…男子のあいだじゃ有名人なんだからしかたないだろ…



「ぁ…君も…女子じゃ有名人なんだけど…な…?」



知らなかった…

もしかしてタクミのヤツと距離が出来たのはそういう理由か…



「もしかして…タクミ君待ち…?」



そうそう
他に祭りを見てまわる友達もいないんだ




「え~っと…ぁ、あのね…」



何で困った顔して…って


もしかして…タクミ見たの?







「今日…ね?タクミ君にお願いして君を呼んだの…」



…?

で、タクミは…?




「き、来たら…困る…」



いやいや…
僕は来てくれなきゃ困る…





「だから…その…」


まぁ…言わなくても…僕もそこまで鈍感じゃないつもりだが…



「ボクと…お祭り…」


!?

自分を『ボク』って呼ぶ女の子初めて見た…


って、上原。精一杯過ぎるよ…



まぁ…タクミが来ないのはわかったし







まぁ…じゃ、とりあえず何か食べ物かな…?


って、ちょっと…

上原。ビックリし過ぎ…
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