ボクと僕。
何だかんだと、たわいもないおしゃべりをしながらでも課題のページは終わりに近いところまできた。




今日もそろそろ閉館の時間だな…



「ふゃぁ~…今日はかなり進んだね~♪」


ん~…!と、小さく伸びをしながら満足げな姿が僕から見ても喜びに溢れていた





が、言うなら今しかない…



ねぇ上原。一緒に課題をするのは…今日まででよくないか…?



「…え?」



ほら、もう大体は終わったじゃないか。上原だって友達と遊びに行ったりしたいだろ?



「そ…だけど…」



ならそうしよ?
わからないとこがあったら電話なりメールなりすればいいよ

…ね?





ちょっと悩んだ風な上原だけど
「うん…わかった」

そう言っていつもの笑顔を見せた






その日の帰り道はこの一週間で初めて…一緒には帰らなかった。


図書館を出たところで上原は寄るとこがあるからって、先に帰っていった…









その瞬間…。
僕は…最近は感じなくなっていた、孤独を…感じていた。






それから一週間…。
何かが変わったように上原からはメールも電話も。何もなかった…
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