ボクと僕。
なんて…







起こさないように…隣に座るのが僕には精一杯だった



木を背にして気持ちよさそうに眠っているし、起こすのも気が退けた






こうなれば夕方になろうと自然と彼女が起きるまで…隣にいようと…



無意識に、さっと髪を撫でた瞬間…

「ん…ぅ……ん…?」


うわっ!起こしてしまった!
何を…どうすれば…どんな顔をすればいい!?



「あ…!」

寝起きの良い悪いではない…目覚めて最初に見たのが隣に座る僕なんだから…そりゃびっくりするよな…






お、おはよ…


とっさに出た言葉はそれだけ
なんて、普通でマヌケな挨拶だ…他に言うこともあっただろ…



上原も
「おはよって…あれなんで…え?」


相当パニクってる…




『………。』
沈黙。2人とも目を合わすどころか、相手を見ることすらできない





『ねぇ?』


ちょっ;
ハモるなんて…ベタ過ぎ…




『あは…あはは…』

もう、笑ってごまかしながら





上原はどうしてここに?


「え…っとぉ…」
歯切れが悪い


まさか毎日来てたの?


「う…ん。…ん?」
何かに気がついた





「ちょっとぉ!聞きたいことが沢山あるのはボクのほうだって同じなんだからねっ!?」



だっ…ちょっ!まっ!
身を乗り出すなぁって;



「何さぁ!?ごまかすの!?」



わかった;わかったって~;
だ、だから近いからっ?!









何か…良かったのか悪かったのか…


調子の戻った上原の…僕への質問タイムが始まった…
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