ボクと僕。
あれから少し変わったのはタクミに彼女ができてからだった…

「でさ。そんとき俺はね…」

「スゴい~!」

「え~?でもボクが思うに…」

……。




僕の席を囲うことに変わりはないらしい…




「本当だって!…なっ!」

いや、タクミ…急に僕に振ってこられても…



「なによ。つまんない~!ハルカ~。本当にこんなヤツでいいの~?」


コレがタクミの彼女。ハルカと同じクラスの坂田クミ。

モデル体系でいて男勝りな性格なのが女子からモテると噂の子で、付き合ったキッカケも意外なことにタクミが告られたからだそうだ。



で、なぜか…僕は目の仇にされていた…;



「大丈夫だよクミ。彼、本当はすごく面白いし優しいんだよ~♪」

と、言うか言わないかで僕に抱きついてくるハルカ様…
最近は人目を気にしない力を身に付けたらしい…



まぁ僕も…
男子最大の注目。「上原ハルカの胸」の感触にも慌てることはなくなった…

周りからの視線はまだ…刺さるけど…



てかハルカ、恥ずかしいこと言わないでくれ…後、近い…


「うぅ~。ケチぃ~…」



〈キーンコーンカーン〉


ナイスタイミング!
ほら予鈴だから、また帰りにね。


「は~い…。クミ行こ」

「うん。タクミまた後でね~♪」



2人に手を振りながら…

「そんなにいらなそうなら、俺がハルカちゃん貰ってやるぜ?」

なんて聞いてくる色ボケ野郎。






冗談。お前にだけは誰がやるもんか…






誰だろうとハルカを渡す気なんてないけど…


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