ボクと僕。
約束の放課後

坂田は西門でなく真逆の東門に居て…焦った…


「だってハルカん家はこっちのほうが近いのっ!」
とは…彼女の弁。


だったら最初から東門で…なんて怖くて口が裂けても言えなかった
大体、坂田とケンカしながらハルカに会っても…ね。




ハルカの家に着く。坂田がベルを押す。

…そういえば、坂田は何を言う気なんだ?
…僕は…何を言うつもりなんだ?

ここまで来ても…想いはなんでこんなにもあやふやなままなんだろう…



「ちょっと!ここまできて何ぼーっとしてんのよ?」
気が付けば坂田はドアを開けて待っていた。何とかハルカを話はできるのか…



そう思うと少しは気が楽になった…






「今呼んできますね」
そういうとハルカのお母さんは僕らをリビングに残し出て行った


どうも…他人の家というのは心細い…
そして何とも言えぬ沈黙を破ったのはやはり坂田だった…




「ハルカに会って…何言おうね…?」


おいおい…坂田までそんな…


「だって…正直迷ってるんだよね~…」


何に?…なんて聞けるわけ…ない


でも…

迷ってるのは…僕もなのか…?


何に?
坂田のまさかの告白に?


どうして?
…どうしてだろう…



「あ…」
そんな間抜けな声をあげた坂田に反応して…





その視線の先に…ハルカを見た

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