ボクと僕。

通過点

二学期の中間テストも終わった時期。



僕はなぜか走っていた…


もう何キロ走ってるのだろう…こんなに走って一体何になるのか…






あ~…もう…疲れた…ペース…落とす…か…


と、歩幅を小さくし…







「ちょ、ちょっとぉ~!まだ5キロだよ?もうちょっとがんばろ~…よっ!」

と、ハルカに背中を押されて無理矢理ペースを戻される…



流石…頭脳明晰・運動神経抜群のハルカ様は違うね…









テスト明けから僕はハルカと毎日10キロを走っていた。






それもすべては…

「最近…運動不足じゃないのぉ~?」

というハルカの一言だった。



確かに部活を辞めてからというもの授業以外で運動らしい運動はしてなかった

でも別に太ってきているわけでもないし…筋力が落ちてるわけでもないと…思うのだけど…







「何ぼーっと走ってるの…よっ!ほらぁ~!」

ハルカ様…グイグイと僕の背中を押してくる…




いつしかまたペースが落ちていたらしい…







あ~もう!僕だって男だ!やってやるさ!





「お~!その意気だよ♪ファイッ…ト!」

嬉しそうなハルカの声がする…が、呼吸は以前として苦しい…







ペースを上げてたのにまだまだ余裕そうに併走するハルカ…

恐ろしい…








結局今日も…最後の最後まで…ハルカは余裕の表情だった…;

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