ボクと僕。

気が付けば、期末テスト一週間前になっていた。


流石にハルカとの地獄の特訓はお休みで、二人で図書館にこもって勉強をしていた








「手、さっきから止まってるけど…?」

ハルカが心配そうにのぞき込んできた…って!?


近いっ近いからっ!?



「あはは~。まだそんなこと言ってるの~?」
いいから勉強しよ。って…笑いながら。





ぼーっとしていた…理由はひとつ



ハルカが居なかったあの日。坂田の家で手料理をご馳走になってから…

すっかり坂田に避けられていた…

避けられて…いないのかもしれないけど…お昼は来ないし、顔を合わせても一言二言で、どこかよそよそしかった







でも、ハルカと何かあったようでもない。二人はいつも変わらず買い物に行ったり、おしゃべりしているのを見ているし、ハルカの話の中にも坂田の話題は出てくる。


ただ、そのことを話すとハルカは渋い顔をしてごまかすのが…常だった









「ねー…だから…手、止まってる…」
今度は本当に心配そうな顔でハルカがこっちを見ていた…





あ。いやごめん;大丈夫だから…

そう言って…僕も勉強に集中することにした











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