貴方に捧ぐ初恋




その時の彼と私の関係は、何かあるごとに口喧嘩する仲。




私と彼の口喧嘩を誰も止めることができなかった。




止めた人まで巻き込むから…。




でも、その時間が楽しかった。




何より、話している時、何も気を使わなくて済む気楽さがあった。




そして、渡部の自分を飾らない、明るい話し方に惹かれていたのかもしれない。




その頃の私は、ホントの自分を隠していたから…。




分厚い仮面で…。
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