貴方に捧ぐ初恋
でも、私が渡部を好きと知っている、佳奈子は面白くない様子。
佳奈子とは2年生になっても同じクラス。
そして、毎日のように聞く。
「さく!!悔しくないの?」
私は悔しくなんかない。
まったくと言っていいくらい。
ただ、心の奥の小さな棘が大きくなっていくくらい。
「それが、ひぃちゃんとの約束だから…」
昼休みはいつも佳奈子と話し、週2回の休み時間はほとんど妃都美と一緒にすごしていた。
妃都美とすごすこと。
それは、私が男友達と顔を合わせ、塾の宿題とかを聞くこと。