ピンクの小指
「ひっくっひっくっ…お兄ちゃんと…ひっ…元くん…ひっ…探検に行くって…ひっ…ひっく…翠は…ジャングルジムも…ひっ…登れないからダメって…ひっ」
「それでおいて行かれちゃったのね。…翠はお兄ちゃんが大好きだから一緒に行きたかったのね。」
「うん…ひっ」
「よしよし。もう泣かないで。翠。 おいで。お母さんね、翠に似合いそうな生地買って来たのよ。ピンクの水玉模様の。翠はピンク大好きだもんね」
「うん。ピンク大好き」
「じゃあ、翠が大好きなピンクでワンピース作るわね」
「うん。ピンク着て翠、お姫様になれる?」
「もちろん。翠はどんな色を着てもお姫様よ」
「わーい!お母さん大好き!」
「お兄ちゃんは?」