チョコと焼酎~   st.valentin



竜二は、2個目のチョコを食べて、私の指を舐めながら、髪を優しく撫でてくれた。


「柴田、私のこと、からかってる?」


私の顔を覗きこんで、長い指で涙をすくい取る。


「バ~カ!

本気だからな。

半年も我慢したし」


「何を?」


「お前、襲うの」


「な、何言ってるの!」


竜二が、私の瞳を見つめて、ふっ、と笑った。


「今から襲っていい?
もう限界」


さっそくですか!


………でも、

私も襲われたいかも。

だから、竜二の背中に、腕をまわした。


「…み、ず、き」


嬉しいよ。


「りゅう、じ?」



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