チョコと焼酎~
st.valentin
春
目を醒ますと、竜二の厚い胸に抱かれていた。
理性から解き放たれて求め合った、数時間前の行為を思い出して赤くなる。
男らしい竜二の躰と、熱い唇と指に翻弄されて、満たされた。
ベッドサイドの時計を見ると、午前5時。
起きるには、まだ早い。
バイトは午後からだから、まだ眠れる。
だけど、
昨日の事を思い返して頭が冴えてしまった。
………飲みたい。
竜二を起こさない様に、そっとベッドを出て素肌にロングカーディガンをはおった。
キッチンの冷蔵庫から缶ビールを出し、ソファに座ってプルタブを開けた。
すでに冷えきった部屋なのに、躰が熱っていて、冷たいビールが心地良い。
喉を鳴らして、ビールを流し込む。
「みずき?」