チョコと焼酎~
st.valentin
「そこ、座って。」
言われた通りに、クッションの上に座る。
「あのさ、私なんで柴田の部屋にいるの?」
「あっ?
オマエ、あのまま眠って起きなくて。
いちお?女だし?
ひとりで置いとけないし、家、わからんし。
仕方ないから、担いできた」
担いで、って
抱きかかえる、とかじゃなくて、担いで、って。
「…米俵かっての!」
「なに?!」
に、睨まれた!
「仇に塩贈ってやったのに、感謝のひとつもネエのかよ」
「いや、あの、
あり、がと」
「はあ?」
マジ、怖いっす!
「……ございました!」
「よし!
食え。
皿がないから。
これで」
一枚のお皿に、一口大に切られたフレンチトースト。
お弁当に付いてくるプラのフォークを渡された。
「いただきます」
向かい合って、同じ皿から、トーストを口に入れる。
変なカンジ。
「…あっまー!」
朝からこの甘さは、チョット、どうよ。
「なんか、文句あんの?」
「な、いです。
けど、
ビールとか、ありませんかね?」
「ねえよ!」
やっぱり