チョコと焼酎~   st.valentin




うつむく竜二。


私には、男心がわからなくて。


「柴田、ゴメン。」


なんか、励まさなきゃね。


「でもさ、女の人で良かったよね。


に、ニューハーフだったら……、

キャハハハッ!

やだぁ!


ありえないって!」



笑い転げる私を、呆然と見ていた竜二までが、吹き出してしまった。



「フッ。


ハハハハハハッ!


あぶねぇー!


ヤバいって、それ。


てか、ひと事だと思って、何妄想してんだよ」


二人して爆笑した後、竜二の一言が、私を惑わせる。



「やっぱオマエ、面白すぎ!


ずっと隣にいろよ!」

そう言って、私の頭を優しく叩いた。



………どういう意味?


って訊けない。



ホントに知りたい大切な事は、怖くて訊けない。


私の悪い癖。



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